2025.12.14
「聖霊に心を開こう」
「ヨハネがイエスに言った。「先生。あなたの名によって悪霊を追い出している人を見たので、やめさせようとしました。その人たちが私たちについて来なかったからです。」 しかし、イエスは言われた。「やめさせてはいけません。わたしの名を唱えて力あるわざを行い、そのすぐ後に、わたしを悪く言える人はいません。わたしたちに反対しない人は、わたしたちの味方です。」 ( マルコの福音書9:38-40)
日本人は仲間意識が強い国民です。単一民族と言う面もあるからでしょう。しかし、反対から見れば外の人はグループの中に入りにくいと言う面もあります。
仲間内では結束が固いのですが、仲間の外の人は疎外感を感じてしまうことが多いのではないでしょうか。このことは教会にも言えることです。新しい方々に対して、意識して接する事が必要です。そうしないといつの間にか知っているもの同士のみが話すということになり、新しい人は入りにくくなります。いつもオープンで受け入れやすい心を持って接する事が大切になります。
イエスの弟子達も仲間意識が強かったようです。しかも、イエスの弟子ということで、自分たちは特別と言う思いもあったのかもしれません。自分たちの仲間ではないものがイエスの名前を使って悪霊を追い出しているのを見て、やめさせてしまいました。「 ヨハネがイエスに言った。「先生。あなたの名によって悪霊を追い出している人を見たので、やめさせようとしました。その人たちが私たちについて来なかったからです」(マルコ9:38) そして、それを得意げにイエスに報告してしまうのです。
イエスは「止めさせることはありません。・・・わたしたちに反対しないものは、わたしたちの味方です。」(マルコ9:40)と言われて、偏狭な仲間意識を戒められました。神の大きな視点から神の働きと自分たちの役割をみておられたのです。イエスは、自分の仲間だから正統的である、その他は間違いであるというような、私たちがしばしば陥ってしまう狭い特別意識は持っておられませんでした。イエス様は非常に開かれたオープンな心をもっておられたことがわかります。
いままでキリストの教会も教団教派に固執するあまり、自分たちこそ正しいと他教会や教団を批判してしまう事例が多々ありました。私たちも気をつけないといつの間にか信仰が硬直化する可能性があります。
イエスがそうであったように私たちも心を開くことが大切です。聖霊の働きに対してオープンになりましょう。聖霊なる神は私たちの予想をはるかに越えて働かれるお方です。ですから、自分の枠だけでとらえようとすると信仰がわからなくなってしまいます。自分たちの枠からはみ出しているような働きの中に、豊かな聖霊の働きはあるのです。
自分たちの正当性を強調するあまり、「井の中の蛙」になってしまわないようにいたしましょう。ひょっとすれば自分の知らない大きな祝福の世界を見逃しているかもしれません。自分の守備範囲だけで恵みを計るのをやめましょう。神の可能性に生きていることを私たちは決して忘れてはならないのです。そのためにも柔らかい従順な心で主の恵みを数えつつ、神様に心を開くものとなりましょう。
(プレイバック週報 2004年7月4日「牧師館より」 西田育生師)

