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2023.05.21

「マイナスもプラスに」

 

さて、兄弟たち。私の身に起こったことが、かえって福音の前進に役立ったことを知ってほしいのです。 (ピリピ1:12)

 

私が 教会に導かれたのは高校1年生の時でした。友人が誘ってくれたのですが、後で考えるとその時が私にとっては神様の時であったことがわかりました。当時の私は腸閉塞を中学2年、3年と患い、二度手術をしていました。そのことがいつしか私にっては大きな重荷になっていました。なぜなら好きなスポーツもできず、これからまたいつ病気が再発するかわからない。そんな恐れもあったからです。将来への展望も見えず、表面的には元気さを装ってはいましたが、不安な状況にありました。そんな時に教会に導かれたのです。
夜の集会でしたが、私にとって初めてのキリストの集会でした。賛美と喜びがあふれ、神様によって変えられている人の証しがなされていました。メッセージの中で、神様は私を招いておられる。キリストは私の罪の為に十字架に架かって死んでくださった。私にも罪赦された解放の人生があることを知り、病気もイエス様が負ってくださり、癒してくださるというメッセージに応答して祈ってもらったのです。何とも言えない解放感と救いを体験いたしました。以来、キリストを信じるようになって、私の不安は払しょくされ、神様の為に生きることの喜びが与えられたのです。人と比較して落ち込むこともなくなりました。自分ならではの人生が与えられていることがうれしくて、神様に仕えていきたいという願いとビジョンが与えられたのでした。
人生には様々なことが起こります。どうしてこのようなことが起こったのか。起こらなければどんなにかよいのにと思うことがあります。しかし、神様の視点から見れば、私たちにとってマイナスと思われるようなことも神様はプラスに変えてくださるのです。マイナスは決してマイナスではない。プラスになるのです。またマイナスのような状況が起こらなければ、私たちの中に飢え渇きが起こらず、神を求める思いにもならなかったでしょう。しかし、問題や、病気、様々な困難は私たちを神様に近づけ、人生は変えられていくのです。神様は全てのことを働かせて、万事を益に変えてくださるのです。
パウロはピリピの教会の人たちに「私の身に起こったことが、かえって福音の前進に役立ったことを知ってほしいのです。」と語っています。パウロが投獄されローマに幽閉されたのですが、そのことによってピリピの人たちの信仰が自立し燃えていくようになりました。さらには投獄されることで、決して近づくことのできなかったローマの親衛隊の人たちにも証をすることができました。
加えて、パウロに妬みを抱いていた人たちが、パウロの投獄でより一層自分たちの領域を広げようと、不純な動機ではありますが、福音を伝えるようになったというのです。
パウロはマイナス面を見るのではなく、神様がなされるプラス面に目を向けていたのです。あなたの人生におけるマイナスと思えることも、キリストはプラスに変えてくださるのです。イエス様の十字架がなければ復活がなかったように、あなたの問題があればこそ神の業が起こる時であることを信じようではありませんか。イエス様は生きて働いておられるのです。

 

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