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NO.007  2009.11.30

「主の年の始まり」

 

主のみ名を賛美します。
今年もあと一ヶ月。クリスマスを待ち望む待降節(アドベント)も始まりました。街にはイルミネーションが輝き、クリスマスソングが流れています。しかし、本当なら活況を呈するはずの歳末ではありますが、昨年から続く不況で、先行きに不安を感じているのか例年のような活気がそれほど感じられません。
このようなときにこそ外面の豊かさを求めることから内面の飢え渇きに気づき、かけがえのない平安と救いをもたらしてくださる救い主キリストに心を向ける事が必要だと思います。神様からの最大の贈り物であるイエスキリストをしっかりと心に迎えるものとさせていただき、平安の中に導かれてまいりましょう。



 さて先日、二つの20周年記念式典が行なわれたことは記憶に新しいところです。その一つは11月9日に東西ドイツを隔てていたベルリンの壁が崩壊して20年を迎えたことです。東西ベルリンの市民達が壁に群がってつるはしで壁を壊している姿は映像として今も記憶に残っています。それはいかなる強固な政治組織であっても民衆の自由への叫びは押さえられないことを示した出来事でした。
このベルリンの壁は冷戦の象徴でしたが、崩壊により冷戦は終結します。更には東西ドイツの統一により、民主化の波は東欧諸国に及び、ついには旧ソ連邦をも崩壊させるに至ったのです。
20周年記念式典には欧米各国の首脳達が出席し祝辞を述べましたが、旧ソ連の元書記長であったゴルバチョフ氏はこのベルリンの壁の崩壊を「歴史の転換点」と位置づけました。
 もう一つの20周年記念は国内ですが、平成天皇が即位して11月12日で20年目を迎えられたことです。記念式典には皇居に3万人の参列者が集い、その20周年即位を祝いました。天皇の即位は、昭和から平成への転換であり、太平洋戦争における敗戦から「国民と共に歩む」新しい象徴としての天皇としての歩みが刻まれた20周年でした。
 これら国内外の二つの20周年記念はそれぞれの時代の転換点となり、時代の大きな節目でとなったことを思い起こさせることになりました。特にベルリンの壁崩壊は、国境ゲートを越えようとする群衆の圧力に押され、国境警備隊が発砲せずにゲートを開放し通過させたという事件が発端でした。一件小さな事のように思われる出来事もそれがきっかけとなり、東西ドイツ統一、ひいては東欧の共産主義の終焉へと大きなうねりとなって世界に拡大していった事を忘れてはなりません。
 さて、イエス・キリストが誕生されて今年でちょうど2009年目となります。キリストの誕生は更に大きな歴史の転換点になりました。ベツレヘムの荒野の洞窟で飼葉桶の中に誕生したイエスキリスト。最初の目撃者は羊飼いという世界の片隅の出来事が、やがて世界への救いの歴史の始まりとなったのです。
西暦の紀元後をADと表記しますが、ADは“Anno Domini”(ラテン語で主の年の意味)の頭文字です。キリスト誕生が、紀元前と紀元後の境として数えられているのです。ちなみに紀元前はB.Cと表記し”Before Christ”(キリスト前)“という意味です。歴史そのものが、キリスト中心に回っていることを表わしていて、キリストの到来はまさに「歴史の転換点」なったのです。

 

すべての人を照らすそのまことの光が世に来ようとしていた。
この方はもとから世におられ、世はこの方によって造られたのに、世はこの方を知らなかった。 ・・・しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、
神の子どもとされる特権をお与えになった。
この人々は、血によってではなく、肉の欲求や人の意欲によってでもなく、
ただ、神によって生まれたのである。
(ヨハネの福音書1:9-13)

 

Ⅰ主の年の始まり

神様の歴史への介入の最大の出来事が、イエスキリストの誕生でした。「すべての人を照らすそのまことの光が世に来ようとしていた。」とあるようにイエスキリストは神のご計画によって人類の救いの道としてこの地に遣わされてきたのです。

この世界は罪にまみれ闇に覆われています。どれだけ人類が進化したとしてもこの世界から闇が消える事はありません。それどころか、益々闇は拡大し、滅亡に向かって突っ走っているのが実態です。今私たちが経験している、様々な紛争や戦争、100年に一度と言われている大不況も、人の内にある罪や欲望が招いた人災でもあります。しかし、神はそのような私たちを見捨てず、アダムの罪以来、「あなたはどこにいるのか」と私たちを探し続けてくださったのです。そうして遂に神の一人子であるイエスキリストを私たちの所に遣わし、行いによるのではない、信仰と恵みによる救いの道を人類のために開いてくださいました。「しかし私たちがまだ罪人であったとき、キリストが私たちのために死んでくださったことにより、神は私たちに対するご自身の愛を明らかにしておられます。」(ローマ5:8)とあるとおりです。このキリストの誕生がなかったら私たちの救いはなかったのです。ですからこのクリスマスは私たち人類にとって神の救いの歴史の決定的な出来事なのです。

 

Ⅱ神と共に歩む人生の始まり

キリストの出会いは私たち各々個人に神と共に生きる新しい人生をもたらします。私たちの人生のターニングポイントがキリストとの出会いなのです。新しく生まれ変わった私たちは古い自分に死に(決別し)、神と共に歩む道へと導かれて行くのです。今までのような自分の欲に生きる道ではありません。キリストとの深い交わりへと導かれていくのです。「しかし、もし神が光の中におられるように、私たちも光の中を歩んでいるなら、私たちは互いに交わりを保ち、御子イエスの血はすべての罪から私たちをきよめます。」(第1ヨハネ1:7)とあるとおりです。キリストとの交わりを通して私たちの内にキリストの人格が臨むようになり、キリストの姿に変えられていく道程が始まっていくのです。
今までのように人の言うことに流されたり、時代の価値観に影響を受けて、主体性のない生き方をするのではなく、神が願っておられる事に目が開かれ、神の御心の視点から人生を見るようになるのです。神を何にもまさって愛し、神にある自分を受け入れ愛することが出来るようになるのです。また、そのような私たちを、聖霊なる神様は助け、助言し、導いてくださるのです。
先日も一人のクリスチャンの方が、「イエス様に出会って私の人生は180度変わりました。」と言ってくださいました。過去に自分の失敗で家族に迷惑をかけたことがあり、いつも自分を責めていたそうです。しかし、キリストに出会ってから、「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。」(Ⅰコリント5:17)と言う御言葉によって励まされ、悔い改めてキリストを救い主を信じました。すぐにはご家族の感情は払拭はされませんでしたが、しかし、キリストを信じてひたむきに生きている姿を見て、心が解けてきつつあるとのことでした。イエス様の愛を家族に伝えたい、今はその思いで一杯で、一生懸命主に祈っておられます。
人はうわべを見ますが、しかし神は私たちの心を見られます。キリストと共に歩む人生がどれほど素晴らしいか、その始まりがクリスマスなのです。

 

Ⅲ「平和の道具」として生きる人生の始まり

キリストに出会った人はキリストの使命に目覚めます。パウロもその一人でした。彼は「神は、キリストにあって、この世をご自分と和解させ、違反行為の責めを人々に負わせないで、和解のことばを私たちにゆだねられたのです。」(Ⅱコリント5:19)と語っています。救いをいただいた私たちに神は同時に『和解のことば』すなわち福音を宣べ伝えることを委ねられたのです。
欠けだらけの私たちではあります。でも、だからこそ福音が伝わるのです。私たちを主は用いてくださるのです。あなたの中に神がどのように働いておられるか。それを人は見て魅力を感じるのです。神の使命に生きる者とさせていただきましょう。
有名なアッシジの聖フランチェスコの「平和の祈り」をご存じでしょう。生涯キリストに身を捧げ、フランシスコ会を創設した彼の祈りは私たちの祈りでもあります。

 

わたしをあなたの平和の道具としてお使いください
  憎しみのあるところに愛を
  いさかいのあるところにゆるしを
  分裂のあるところに一致を
  疑惑のあるところに信仰を
  誤っているところに真理を
  絶望のあるところに希望を
  闇に光を
  悲しみのあるところに喜びをもたらすものとしてください
  慰められるよりは慰めることを
  理解されるよりは理解することを
  愛されるよりは愛することをわたしが求めますように
    わたしたちは与えるから受け ゆるすからゆるされ
  自分を捨てて死に 永遠のいのちをいただくのですから


いつも兄弟姉妹のお祈りに感謝をいたします。今年もあと一ヶ月。クリスマスが兄弟姉妹にとって特別な恵みの時となり、キリストの救いの御業が前進しますようにお祈りいたします。
また再度確認ですが、現在テープからCDへの変更を行なっています。2010年からは原則CDのみでの発送となりますので、どうかご理解とご協力をよろしくお願いいたします。もちろん、どうしてもカセットテープしか聴けないと言われる方はご一報くださいませ。また、教会のホームページで動画を配信始めました。いつでも礼拝メッセージが聞けるようになりました。更新は大体水曜日にされます。ライブ礼拝だけでなく、録画の礼拝もご利用ください。教会ホームページのアドレスはhttp://www.hopechapel.jpです。

神様の圧倒的な祝福が兄弟姉妹の上にありますように。祈りに答えてくださる主に心より感謝しつつ。

キリストのしもべ       西田育生

11月22日《日》 収穫感謝祭の様子

 

 

★郡山ホープチャペルの紹介★    松崎孝一

 

郡山ホープチャペルは、毎月1回土曜日(不定期)、西田牧師をお迎えして、6~8名の愛兄弟姉妹が集まり、主を賛美し、祈り、御言葉(聖書)を学んでおります。和気あいあいとした雰囲気の中で、愛兄弟姉妹の証しや、体験談を通して、気づきが与えられるなど、非常に有意義な一時となっています。お近くの方のご参加を心よりお待ちしております。

 

開催日時: 毎月1回(不定期、土曜日)
開催場所: 郡山市神明町3-7県公舎7号
  024-939-2870
  松崎孝一宅
開催内容: 賛美、祈り、聖書、交わり
  参加資格 特になし

 

※松崎兄弟は最初の頃から、郡山ホープチャペルを支えてくださっている兄弟姉妹の一人です。 現在、ご両親、ご兄弟、奥様が信仰に導かれておられます。この郡山の交わりが更に豊かに祝福されますようお祈りください。


        
     
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