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現代に生きる新約

NO.878 2025.06.08

「ペンテコステ」  使徒の働き2章1節-4節    井上圭 伝道師

 

今日はイースターから数えて50日目、ペンテコステにあたります。ペンテコステは当初は小麦の初穂を捧げる日でしたが、今では弟子たちに聖霊が注がれて教会が誕生した日、聖霊降臨日として捉えています。
聖霊が弟子たちの上に下られ、内に聖霊の満たしがあり力強いキリストの証人となりました。そして、聖霊の注ぎは今もキリストを信じる全ての人に下されます。「五旬節の日になって」(使2:1)とありますがイエスが昇天される前、約束の聖霊を待ち望むように言われました。イエスが昇天される時に「使徒たちと一緒にいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。『エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。ヨハネは水でバプテスマを授けましたが、あなたがたは間もなく、聖霊によるバプテスマを授けられるからです。』」(使1:4-5)と、弟子たちは一か所に集まり心を一つにして祈っていました。弟子たちはその日がいつ来るか分からないのですが祈り待ち望む選択をしました。「さて、信仰は、望んでいることを保証し、目に見えないものを確信させるものです。」(ヘブ11:1)主の御言葉の約束によって保証されていて私の中に確信を与えてくれるものが信仰です。信仰に歩むクリスチャンにとって待ち望むのは重要なことです。裁判官に訴え続けるやもめの話からイエスは神に叫び求める者を放っておかれないと語りました。真の信仰とは約束の言葉を信じて祈り続けることです。
待ち望んで祈るうえで重要なことは、少数で祈ることに加え、教会全体で一つになって祈ることです。教会はオーケストラのようなものです。イエスは指揮者であるならコンサートマスターは聖霊です。天の父の御心をこの地上に具現化させるお方です。コンサートマスターがいなければ演奏はばらばらになってしまいます。私たちは聖霊の導きの中で一つになることができます。聖霊による一致を待ち望んでいく所に真の一致が起こります。ですから、ともに集って教会でひとつとなって祈ることが大切です。「すると天から突然、激しい風が吹いて来たような響きが起こり、彼らが座っていた家全体に響き渡った。また、炎のような舌が分かれて現れ、一人ひとりの上にとどまった。」(使2:2-3)家全体に激しい風の音がし、炎のような分かれた舌が現れ一人一人のうえに留まりました。聖霊による不意打ちです。風はいのちの息吹であり、人は神の息吹を吹き込まれて生きるものになりました。炎も聖霊を象徴するものです。モーセがホレブの山で燃え尽きることのない炎を見ました。私たちは聖霊によって霊的ないのちが与えられます。イエス・キリストを信じる全ての人に聖霊が下られました。
「あなたがたは、自分が神の宮であり、神の御霊が自分のうちに住んでおられることを知らないのですか。」(Ⅰコリ3:16)聖霊は信じる全ての人の内に住んでおられます。聖霊は助け主、弁護者、真理の御霊です。私たちを真理に導き、罪と義について明らかにし、世に打ち勝つ力を与えてくださいます。「すると皆が聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに、他国のいろいろなことばで話し始めた。」(使2:4)聖霊に満たされていく時、内側から外側に溢れて出ていかれます。弟子たちは聖霊に満たされ全く別人に変えられました。イエスが十字架に架けられた後は恐れて閉じこもっていましたが、聖霊に満たされ彼らは外に出て大胆に福音をのべ伝えました。信仰の勝利の鍵は聖霊に満たされ聖霊の力を受け取ることです。聖霊に満たされているなら信仰生活が変えられ、勝利の喜びを受けることができます。日々聖霊の満たしを祈り求め聖霊を待ち望みましょう。そして皆で集って心を一つにして祈る時聖霊は臨まれ、復活の勝利を得、地上で神の御心を行う力を受け取れます。
「私は言います。御霊によって歩みなさい。そうすれば、肉の欲望を満たすことは決してありません。」(ガラ5:16)御霊によってのみサタンの支配から自由にされ、神の御心を現わしていけます。御霊に満たされ御霊が語らせるようにイエスの福音を大胆に語るものへと変えられましょう。

 

≪分かち合いのために≫

  1. 聖霊に満たされている時とそうでない時の違いは、どのような違いがありますか?
  2. 生活を振り返り、自分の霊的必要を満足させる時間を適切に取れていますか? 改善するなら、具体的にどのように変えますか?

 今日の暗唱聖句

 

使徒たちと一緒にいるとき、イエスは彼らにこうこう命じられた。『エルサレムを離れないで、わたしから 聞いた父の約束を待ちなさい。』」 (使徒の働き1章4節)

 

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