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NO.007   2008.12.27

 ■仲間の死が教えた「神に降伏する生き方とは」   札幌ホープチャペル 石橋 真由美

 

12 月初め、職場の仲間が 46 歳で自らの命を絶ってしまった。
雨の日、家族葬のため私達は家の外で彼の死を弔うこととなった。

 

 「大好きな人だったのに…」 「大切な人だった」

 

誰もが一様に悔し涙を流した。

生きていた時の彼はいつも万能感に満ち溢れていた。誰もが羨むほどに自分で自分の人生を思いどおりにコントロールしているような生き方だった。

彼にとっての「強さ」の価値とは、自力だけを信じ最後まで自分の人生を明け渡さないことにあったのかもしれないと思った。
人生の半ば、思いどおりにハンドルがきれなくなった時、彼は失望と落胆で傷つき、一人で逝ってしまった。

 

神に運転席を明け渡し、「神に降伏すること」が、唯一の本当の強さだと、彼が気づいていたのなら…

 「生きていてくれるだけでよかったのに・・・」

彼の存在( being )そのものを必要としていた私たちは聖書の(ルカの福音書 15 章)放蕩息子を抱擁した父親のように、羽根をもがれて、傷つきボロボロになって帰ってきた彼を、走り寄り、愛しく抱きしめ、むかえいれたに違いなかったのに・・・・

 

主よ、どうかあなたの御手の中で彼を抱きしめ、憐れんでください。遺されたご家族が一日も早く光の中を歩むことができますように慰めてください。そして、無力な私達仲間が、彼の死から学び、いつも神を仰ぎ見て神に降伏して生きていくことができますように導いてください。

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