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NO.380 2015.11.29

 「むずむずしたときはムヒ(無ひ)をつけよう

 

「あなたのパンを水の上に投げよ。ずっと後の日になって、あなたはそれを見出そう」(伝道者の書11:1)

 

11月20日~22日までの三日間、日本武道館で「セレブレーションラブ フランクリングラハム大会」が開催されました。事務局から発表された報告によれば来場者はのべ38880人、決心者は1480人ということで、大きく祝福された集いとなりました。ビリーグラハム、フランクリングラハム、ウイルグラハム、と三世代に渡って、どこの国よりも多く日本での伝道集会を開き続けてくださっています。それは日本を純粋に愛し、ひとりでも多くの方々にキリストの愛を伝えたいという思い以外の何物でもないことがわかります。
世界や日本からも数多くのクリスチャンアーティストが参加してくださり、大会は大きな盛り上がりを見せました。現代的な礼拝賛美やプログラムは聴衆と一体化したものとなり、イエスキリストの愛と十字架の救いがストレートに語られ、多くの決心者が出ました。これからは、フォローアップに時間をかけることになります。この大会をきっかけにして多くの方々が教会に導かれるように続けてお祈りください。
伝道者の書が語っているようにこのような働きはまさに「パンを水の上に投げる」ような働きです。必ずしも、すぐに豊かな実が結ばれるということではないかもしれません。しかし、み言葉が約束しているように、継続する中で必ず「これがあの時のパンであったのか」という実を見ることができるようになります。 
三日間の大会の総括をし、反省や次への展望を探ることは大切なことですが、気をつけないといけないことは、無用に働きを批判しないことです。
先日、ある牧師研修会で、お世話役の牧師先生が「この研修の期間、様々な発表がありますが、心がムズムズして来たら、体がかゆくなった時につける薬のムヒを思い出して、それを心につけてください。」と言われました。このことは私たちの日々の生活においても大切な心構えだと思いご紹介します。
先生は「三つの無ひ(ムヒ)を心がけてください。」と言われました。第一の無ひは『比較(ひかく)しない』ということです。」確かに私たちは人と比較しがちです。自分と人とを比較して優越感に浸ったり、あるいは自分はだめだと劣等意識を持ったりするのです。一人一人は神様が造られたユニークな存在であることを忘れてはなりません。比較しないことは意味のないことです。
第二の無ひは「批判(ひはん)しない」ことです。ここはこうだ、あそこはああだ。それはあまり意味がない。などと簡単に批判しないことです。多くの争いや衝突は、ほとんどの場合、自分が正しい、相手が間違っていると思い込んでいるところから起こっています。ですから、その方の様々な事情や神様の取り扱いがあることを覚えて、心を開いて相手の言うことを聞く心が必要です。
第三は「引きこもらない」ことです。孤立して他の人との関係を持たない傾向はないでしょうか。自分一人でいることは楽でストレスはないかもしれません。しかし、自分よがりに陥ったりしがちになります。
人とも建設的に交わりを持ち続けることが、健全な生活を営む上で大切なことです。多少のストレスを覚えることはあるでしょうが、実は人としての許容量が増え、豊かな人生を歩むことができるようになるのです。これもまた、水の上にパンを投げるような歩みであることを覚えたいのです。  

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