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◆主と共に生きる◆信徒の証し

NO.385 2024.11.17

神様の前では正しいふりをしていながら、人前では怒りを隠すことができないのが、罪人の特徴です。ところが、詩篇の作者は、怒りがこみ上げる状況で神様の助けを求めて叫びました。彼は、自分を救うことができる方は神様しかいないということを知っていたため、神様の前に心をさらけ出し、自分を癒やして回復させてくださるよう祈り求めました。言い換えると、怒りが爆発して自分の手が剣を抜くことがないよう、主がいつくしみをもって守ってくださるよう願い求めたのです。このような祈りは、敵が滅びて自分だけが救われることを願うような、自己中心的なものではありません。自分が罪を犯さないようにしてくださいと求める祈りです。

 

大きな船には「バラスト水」というものがあります。これは船の重心を保つためにタンクに入れる海水のことをいいます。嵐が起こったとき、バラスト水は船が転覆しないようバランスを取ります。バラスト水によって船のバランスが戻ることを「復原力」といいます。私たちも、この世を生きていく中で吹き荒れる嵐に見舞われることがあります。その時に大事なのが、復原力です。嵐が問題なのではありません。怒りがこみ上げることも問題ではありません。問題は、自分の心の中に神様が与えてくださる復原力があるかということです。人生の嵐にあうたびに、神様の御前で祈って正しく立ち、驚くべき復原力が働くことを心から願います。

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