■黙想エッセイ
私は放射線治療を受けて、唾液腺の機能が低下したときに初めて、唾液の役割がいかに大事であるかを、身をもって知りました。唾液には殺菌作用もありますが、 唾液が正常に生成されない場合、食べ物の味を感じることもできません。長時間、話すことも、息をすることも苦しく、ひどい疲れを感じます。唾液が足りない人は水をたくさん飲むように勧められますが、水は唾液の代わりにはなりません。口内の唾液は、身体に欠かせない大事な成分なのです。
しかし、唾が口から外へ出れば、清潔さとはかけ離れたものになります。人が毎日発する言葉も同じです。いつも気をつけて、その言葉が自分自身と他人にどのような影響を与えるかを考えなければなりません。唾と同じで、むやみに吐き出してはいけないのです。
知恵のある人がそうでない人と違う点は、気が向くままに話したり行動したりしないことです。節制の美徳を知っているのです。
だれでも悪い言葉を知っていますが、日常はそれを使いません。しかし、心にあるものが言葉に出るものです。言葉よりも心が重要であり、それ以上に黙って行う実践が重要です。
特にクリスチャンにとっては、寡黙な信仰、つまり、信仰よりもその信仰に基づいた愛の実践のほうが、価値があります。私たちがすべきことは、神様の勧告のみことばを聞き、愛をもって行うことです。