■木村千恵子
20年ぐらい前のことです。当時、私は創世記の1章から読み始めました。特に、創世記15章1節の「アブラムよ、恐れるな。わたしはあなたの 盾である。」からはじまって恐れるなと主が語られていることに気がつきました。何回この教えが語られているのかと順番に書き出すことにしました。どのくらい進んだのでしょうか。
ある日、頭の後ろの方から青年の声で「365回出てくるんですよ」と言われました。
振り返って見ましたが、そこにはだれもいませんでした。単純な私は「あ、そうか!イエス様は毎日「恐れるな」と声をかけてくださっているのだ」ということが分かりました。そして、「恐れるな」の後に続く言葉、それが素晴らしいのです。「私はあなたの盾である/ 私はあなたとともにいる/ 主はあなたを見放さず/ あなたを見捨てない」などなど…それから「恐れるな」と自分に言い聞かせる日がはじまりました。
私はたくさんの恐れに縛られていました。私の父は厳しい人でした。正座をして火鉢の横に背筋を伸ばしてにこりともしない父に近寄れないものを感じていました。けれども「真実はひとつだ」という父の言葉に深い愛情を覚えました。実は父の言ったその「真実はひとつだ」の一つはイエスのことでした。
友もなく、外で遊ぶことも許されない生活では、いつも窓の外を眺めながら「孤独、寂しさ、不信」などを覚えていきました。18才を過ぎるまで暗くてだれとも口をきかない子どもになって行きましたが、学校の先輩が忍耐強く暗闇から明るい世界に引き出してくださいました。
イエス様はあらゆる方法を通して、「恐れ」を持ってしまったイエス様の子どもを助け出されます。「あなたを見捨てない」というイエス様の言葉に感謝します。天に通じるイエス様の御名が私たちに与えられているため、恐れはイエスの御名によって逃げ去って行きます。ハレルヤ!アーメン。(木村千恵子)
「恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。 わたしはあなたを強め、あなたを 助け、わたたの義の右の手で、あなたを守る」(イザヤ41:10)