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◆主と共に生きる◆信徒の証し

NO.062   2018.09.02

■竹内 馨

 

母が病床に伏せるようになって2ヶ月後の朝4時半、母が声を震わせながら私の部屋に飛び込んできた。「すごく怖い顔をした見知らぬ老女が、私の部屋で寝ているの!そして怖い目で睨んでいるのよ!あと、もう一人いるのよ!30代ぐらいの女の人が真っ黒な長い髪して真っ白な肌色で、まっすぐ向いて正座しているの。ちょっと来てよ!この人達に何か言ってよ!」と呼ばれたが、私は不気味ですぐには立てなかった。
勇気を出して母の部屋に行くと何も見えなかったが、母には見えていたということで怖がっていた。私は、一生で一番大きなことへの母の悔い改めがまだそのままになっているから、それに通じるクラスの霊がきたのではないかと感じたので、すぐに神に祈った。
しかし、1日半その霊は母の部屋を出たり入ったりしていた。西田先生にも祈ってもらったが、それから今日までその霊たちはいなくなり、母はそれから神に切に祈るようになった。
 母の病の中での悔い改めは並大抵なことではなかったが、大試練を乗り越えるたびに母の信仰と神との交わりは強く結ばれていった。両親は大倒産して全てを失ったが、介護を通して私の信仰は強くされ、イエス様の臨在を体験することができた。また、天に向かって涙するほど感謝していると発せられ、さらに喜びを感じ音楽伝道作曲に光が与えられた。
 今年の5月末、母の血圧が200を越えて下がらない日が多くなった。夜中、母は胸をかきむしり消えゆきそうな弱い声で「馨ちゃん、苦しい…、息ができない…」ともがき苦しんでいた。恐怖と悲しみで動きが取れなくなったが、なんとか119番を呼んだ。救急車が到着する10分ぐらいの間、母を助けられない悲しみが苦しみになり、口から心臓が出るのかと思うほど、私の心臓はものすごい速さで脈打ちしはじめた。脈が速くてくたびれ、頭がぼっとしてきた時、そうだ!神様に祈ろう!と「神よ。今ここで死ねません…。母を悲しませられないので…」と祈った。その瞬間、すべての傷んで弱った所が回復し、私はすっきりと立っていた。これは、たった1~2分の出来事だったのだが、母の処置されている横で、私は熱い涙を流しながら、神に向かって感謝した。
母も教会からの祈りで異常な速さで甦生された。私は去年の12月から「私の支えとともに、母の人生を大掃除する悔い改めの時間をください。もっと神と交流させてください。」と祈っていた。それは、他界後にも幸福になってもらいたいからであり、私からの恩返しだった。母とイエス様について分かち合い、聖書を読み、ともに祈っていた。その後も、母の体が鱗に包まれるなどのことがあったが、母にも祈ってもらい、悔い改めしてもらった。母は主とともに勝利を痛感し、それが信仰の自信となり、イエスの権限を使って痛みを止めることに挑戦している。悔い改めがこんなにも大事であることを体験できたことを感謝し、今度は父母が人生の後半、柔和な慈愛に満ち神の愛に包まれて暮らせるように祈っていきたい。

(竹内 馨)

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