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現代に生きる新約

No.724 2022.07.03

 ■使徒の働き 7/3/2022

 

キプロス生まれのレビ人で、使徒たちにバルナバ(訳すと、慰めの子)と呼ばれていたヨセフも、所有していた畑を売り、その代金を持って来て、使徒たちの足もとに置いた。(使徒4:36-37) 

 

初代教会の中心的存在は使徒たちであったことは疑いがありません。そのほかにも多くの弟子たちが神に仕え、教会に仕えていました。特に、使徒以外で特筆すべき人物、それはバルナバという人です。バルナバはニックネームで慰めの子という意味だとあります。本名はヨセフです。
キリストの迫害者であったパウロが劇的回心をし、弟子に加えられるのですが、そのパウロを見出し、コーチングした人物が、このバルナバという人でした。彼についての最初の記述が今日の箇所です。「キプロス生まれのレビ人で、使徒たちにバルナバ(訳すと、慰めの子)と呼ばれていたヨセフも、所有していた畑を売り、その代金を持って来て、使徒たちの足もとに置いた。」とあります。
彼は、キプロス生まれで、家系的にはレビ人でした。レビ人は神に仕える祭司のサポート役を担う家系でしたので、その血が彼の中にも入っていたのではないかと思われます。
まず、彼は自分が所有していた畑を売り、その代金を教会にささげたのでした。彼は貧しい人たちを助けたいという憐れみの心があったのです。しかもそれを示すために、具体的に自分の地所である畑を売って、貧しい人たちを助けたのでした。憐れみの実践者、それがバルナバでした。
バルナバと呼ばれていた彼は、ニックネームが示すとおり、「慰めの子」でした。彼は人の素晴らしい点に目を向け、それを引き出すことに長けていたようです。彼自身は、人前に立ってリーダーシップを発揮するというより、人々のそばにいて励まし、支えていったのです。彼の励ましにより、多くの人が助けられ、神の器として整えられて行きました。特に、パウロの働きは、バルナバのコーチングによるところが大きかったのです。また、バルナバは使徒たちとパウロとの仲を取り持ち、更にパウロと共に宣教地に出かけて行ったのです。それにより宣教は大いに前進し、かどることになったのです。

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