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現代に生きる新約

NO.797 2023.11.19

「すべての事に感謝しよう」  エペソ人への手紙5章14節-20節   西田育生 牧師

 

間もなく感謝祭です。すべての事に感謝する、とはどういうことかを考えてみましょう。
5章の冒頭には「・・・愛されている子どもらしく、神に倣う者となりなさい。」(エペソ5:1)「・・・今は、主にあって光となりました。光の子どもとして歩みなさい。」(エペソ5:8)「・・・知恵のない者としてではなく、知恵のある者として、 機会を十分に活かしなさい。…」(エペソ5:15-16)などという聖句が並びます。つまり、自分は何者かというアイデンティティを確立することが重要なのです。私たちは神に愛されていることを自覚しているでしょうか。自分の罪に気づかず暗闇の中を歩いていましたが、主の光に照らされるようになるだけでなく主の光を反射するような存在になりました。そして知恵ある者として歩みましょう。自分が知恵あるものと思えなくても神を信じ、より頼めば神からの知恵が与えられ人に感動を与えるような言葉を放ち、行動をするようになるのです。
続いて「何が主に喜ばれることなのかを吟味しなさい。」(エペソ5:10)「・・・愚かにならないで、主のみこころが何であるかを悟りなさい。」(エペソ5:17)とあります。主に喜ばれる事、主のみ心とは何でしょうか。
その一つは、「また、ぶどう酒に酔ってはいけません。そこには放蕩があるからです。むしろ、御霊に満たされなさい。」(エペソ5:18)とあるように聖霊に満たされることであり、他に聖霊に酔うと言い表せます。酒に依存し過ぎると様々な症状が出てきます。手が震えるけれど酒を飲むと止まる、日々どうしても飲まずにいられない、健康や生活に支障が現れてもやめられないなど、まさにアルコール依存症と言えましょう。そうではなく、聖霊に酔うのです。キリストを信じた時に私たちの内には聖霊がお住まいになりました。聖霊とは弁護士、慰め主、助け主です。聖霊の働きとは「・・・助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。」(ヨハネ14:26)とあります。気が付かないうちに聖霊が私たちを主の御心に歩むよう働きかけて下さっているのです。
第二は賛美です。「詩と賛美と霊の歌をもって互いに語り合い、主に向かって心から賛美し、歌いなさい。」(エペソ5:19)とあるように神を褒め称え語り合いましょう。パウロとシラスは投獄されながらも賛美しました。すると大きな地震とともに全ての扉が開きました。その時の看守も家族揃ってイエスを信じるようになったのです。(使徒16:25-34)また「賛美の力」(マーリン・キャロザ-ズ著)という本があります。そこには「困難な問題や病気や災難のゆえに神を讃美するということは、文字通り、その病気や災難が起こったことを私たちの人生における神のご計画の一部として受け入れて、賛成することを意味します。それは、今起こっているその事に対して神が責任を取っておられるという事実を受け入れることになるのです。そうでないなら、その事で神に感謝するということは意味を成さないでしょう。」とあります。「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」(ローマ8:28)ともあります。どんな状況でもこれが神のご計画の一部でありそれを働かせて益になるように導いて下さることを信じましょう。 
そして感謝することです。「いつでも、すべてのことについて、私たちの主イエス・キリストの名によって、父である神に感謝しなさい。」(エペソ5:20)「ことばであれ行いであれ、何かをするときには、主イエスによって父なる神に感謝し、すべてを主イエスの名において行いなさい。」(コロサイ3:17)とあります。あるいは「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべてのことにおいて感謝しなさい。」(Ⅰテサロ5:16-18)とは有名な聖句です。
賛美と感謝は私たちを天に引き上げ、つぶやき、不平不満は私たちを引き下げることになります。是非、賛美の習慣、感謝の習慣を身に付け、主に喜んでいただき神の恵みを受け取りましょう。なぜなら「これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられること…」(同)なのですから。

 

≪分かち合いのために≫

  1. 主が喜ばれること、主のみこころとはどのようなことだと思いますか。
  2. 御霊に満たされ、賛美を捧げ、感謝する。生活を具体的に身に付けるためにはどう すればよいでしょうか。

 今日の暗唱聖句

 

「いつでも、すべてのことについて、私たちの主イエス・キリストの名によって、父である 神に感謝しなさい。」    (エペソ人への手紙 5章20節)

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