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NO.700  2022.01.16

「変えられるものと変えられないもの」

 

それからイエスは少し進んで行って、ひれ伏して祈られた。「わが父よ、できることなら、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしが望むようにではなく、あなたが望まれるままに、なさってください。」(マタイ26:39)

 

アメリカの神学者、ラインホールド・ニーバーの祈りの言葉は有名です。多くの方たちが引用しています。

 

神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えてください。
一日一日を生き、この時をつねに喜びをもって受け入れ、困難は平穏への道として受け入れさせてください。これまでの私の考え方を捨て、イエス・キリストがされたように、この罪深い世界をそのままに受け入れさせてください。
あなたのご計画にこの身を委ねれば、あなたが全てを正しくされることを信じています。
そして、この人生が小さくとも幸福なものとなり、天国のあなたのもとで永遠の幸福を得ると知っています。
アーメン

 

彼の祈りは私たちの生き方にも多くの示唆を与えてくれるのではないでしょうか。まず第一に、変えられないものを受け入れる力です。今はまさに新型コロナが猛威を振るっています。何とか対応をしようと国を挙げて行っています。個人的にもできることをしなければなりませんが、すぐにコロナがなくなるわけではありません。コロナを恨んでも意味がありません。
また、他の人を変えることもできません。提案はすることはできるでしょうが、むきになって相手を変えようと思えばストレスがたまるばかりです。また怒りや不満がたまってしまいます。それを平穏に受け入れるには、神様にゆだねることが一番です。
あなたのイライラや不満はあなた自身の精神をむしばみます。ですから神様の御手におゆだねするようにいたしましょう。神様が最善にしてくださる。神が環境を変え、神が人を変えてくださる。それは神の領域でもあるのです。決してあきらめるわけでも、退廃的に生きるのでもありません。神様が最善に導いてくださることを信じ、ゆだねるのです。
また、第二に変えるべきものを変える勇気が求められます。一番変えることのできる存在は誰でしょう。それは自分自身です。自分の考え方、態度、行動、人への接し方。自分を変えることのできる方法は沢山あります。神様は私たちを作り変えるために絶えず励まし助けてくださいます。過去の自分から今の自分へ、そうして将来の自分への変化を期待しながら、自己変革に挑戦していきましょう。時間をかけて、じっくりと向き合っていけば、聖霊なる神様は必ず助けてくださいます。
さらに、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを祈りの中で与えられて行きましょう。イエス様も十字架にかかる前夜、ゲッセマネの園でその祈りを捧げられました。神が備えておらえる十字架を受け止めるための祈りをされ、心を神様のご計画に生きることを定めて、生き切ってくださいました。
あなた自身の生活を整理してみませんか。変えられないことに固執しないで、変えられることに挑戦していきましょう。神様の可能性は無限大です。

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