「伸びしろは大きい」

だからこそ、あなたがたはあらゆる熱意を傾けて、信仰には徳を、徳には知識を、知識には自制を、自制には忍耐を、忍耐には敬虔を、敬虔には兄弟愛を、兄弟愛には愛を加えなさい。（Ⅱペテロ1：5-7）

モーツァルトがピアノの個人レッスンをするということで広告を出しました。何人かが習いたいと応募してきました。ピアノに関しては全くの素人の生徒が習いたいと言ってきたので、基本料金で契約をして教えることにしました。次に、かなりの腕前があると自認する生徒が応募してきました。モーツアルトは個人レッスンをすることを受諾しましたが、その月謝は素人の生徒の倍の料金だったそうです。その生徒は不満げにモーツアルトに言いました。「全くの素人に比べて、私はピアノ演奏は卓越しています。それなのに、授業料が倍払わなければならないとは、その理由が理解できません。」するとモーツアルトが、「全くの素人の人は変な癖もついていないので、教えるのはむつかしくありません。しかし、あなたの場合は、いろいろな変な癖がついているので、それを矯正するのはかなり大変です。だから倍もらわないとやれないのです。」と言ったそうです。
私たちも信仰生活が長いと、意外と自分はできている、かなり忠実なクリスチャンである。そう思っているかもしれません。しかし、神様の目から見れば、さらに成熟した人格を培い、主の働きを担うために、整えられなければならない領域が多くあるのではないでしょうか。
聖書には「だからこそ、あなたがたはあらゆる熱意を傾けて、信仰には徳を、徳には知識を、知識には自制を、自制には忍耐を、忍耐には敬虔を、敬虔には兄弟愛を、兄弟愛には愛を加えなさい。」とあります。あらゆる熱意を傾けてとあります。まだまだ自分には伸びしろがある。そう思って、成長することに熱心になりたいと思います。成熟すればするほど、私たちは多くの人たちを受け入れることができるようになるのです。いままでだとすぐに怒りが湧いてきたのですが、自制できるようになり、何か困難があるとすぐにつぶやき、不平不満が出ていたのですが、忍耐力が養われ、自分にとって合わないと思っている人に対しても、謙虚に受け入れることができるようになる。、キリストの愛をもって兄弟姉妹を愛することができるようになっていく。それはまさに聖霊の働きです。
栄光から栄光へと主と同じ姿に変えられていく。そのプロセスこそ、私たちの歩むべき道です。あなたの信仰の伸びしろはまだまだ大きいのです。主イエス様はあなたに期待しておられます。あなたを通して神様は偉大な働きをしてくださるのです。
人が嫌がるようなことも積極的にチャレンジいたしましょう。自分の好きなことだけやるのだと、成長は限定的です。しかし、人がしないようなこと、人が無理だと思えるようなことにチャレンジするときに、私たちは大きく成長することができるのです。あなたの成熟に神様は期待しておられるのです。