「逆風の中で」

私は、貧しくあることも知っており、富むことも知っています。満ち足りることにも飢えることにも、富むことにも乏しいことにも、ありとあらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。私を強くしてくださる方によって、私はどんなことでもできるのです。（ピリピ4：12-13）

東京オリンピック２０２０がスタートいたしました。８月８日まで１６日間の競技期間となります。「呪われたオリンピック」とまで揶揄され、やっとここまで到達した感があります。一年の延期、無観客の大会、コロナ禍での制限された大会と異例尽くしです。
それだけではなく、ロゴマークの盗用問題や、大会委員長のセクハラ発言、さらには音楽担当者や開会式担当者の差別的な発言により、辞任や解任など、本当に次から次へと問題が起こった感があります。そのような影響を受けてか、開会式も派手さはなく、かなり地味だったようです。しかし、とにもかくにも平和の祭典、多様性の調和などを掲げたオリンピックがスタートしたのですから、無事に終わることを願うばかりです。
選手の人たちも、予想したのとは違う環境や制限の中での競技となります。周りからは様々な意見や批判などがあります。しかし、アスリートの人たちは何年もかけてこの大会に全力を尽くしてきました。様々なプレッシャーや予期せぬ事態にも対応できるように競技に集中し、様々な雑音をはねのけて、最高のパフォーマンスを発揮していただきたいと思います。
さて私たちの人生も様々な逆境や逆風にさらされることがあるのではないでしょうか。現在のコロナ禍での生活もある人にとっては大きな逆境となっているでしょう。人生で初めての試練に戸惑い混乱し、格闘している方々もおられるでしょう。
しかし、それらが起こっていることが神様の手によって許されて起こったのであれば、何らかの意味があると言えます。神様は決して私たちをいたずらにいじめて苦しめようとは決してされません。その試練が私たちにとって大きな成長のきっかけとなったり、方向転換を迫ったり、自分が砕かれる時となるのです。神様に信頼することの大切さを学んでいるということでもあるのです。
パウロも様々な逆境の中で、「ありとあらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。」と言っています。その秘訣とは「私を強くしてくださる方によって」とありますように、キリストによって強められているからできることなのです。そうして「私はどんなことでもできるのです。」とまで宣言できるまで力強くなったのです。　　
あなたやわたしもキリストによって強められることが必要です。周りに目を向けすぎないようにいたしましょう。絶えず上から私たちを助けてくださるキリストに目を注ぎ、神様からの勝利を与えられていこうではありませんか。逆風の中で、あなたはしっかりと立ち、逆境の中でキリストの力を体験し、勝利者としての確実な歩みをしていくことができるのです。