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NO.668  2021.06.06

「一日ごとに」

 

ですから、明日のことまで心配しなくてよいのです。明日のことは明日が心配します。苦労はその日その日に十分あります。(マタイの福音書6:34)

 

いまアメリカで17年周期でふ化しているセミが大量発生しているそうです。「17年セミ」と呼ばれていて、なんとその数は数兆匹にも達するとか。鳥などの天敵に食べ尽くされたり、寄生虫に寄生されたりすることを防ぎ、生存するチャンスを高めるためだと考えられています。17年ゼミの成虫の寿命は3週間から4週間 だそうです。わずかな寿命しかないセミですが、そのために地中で17年間もじっとふ化するのを待って、少しづつ成長しているのです。自然の摂理の偉大を垣間見ます。セミはセミでこの一事にかけて生涯を生きているのです。このニュースに私たちも、人生で何をするために生かされているのか改めて考えさせられます。
さて、私自身、抗がん剤治療の二回目が終わりました。副作用の影響で、吐き気に加えて声がかれ、気力が減退しています。何にもまして、気力が落ちるということはこれほど辛い事かと思わされます。しなければならないことがあるのに、それをする力が湧いてこない。こんな気分を味わうのは久しぶりのことです。
しかし、その中で、愛する兄弟姉妹のお祈りと励ましが、わたくしを大いに強め支えとなっています。本当に心より感謝をいたします。神の家族としての教会の素晴らしさをつくづくと感じさせていただいています。
ですから、明日のことまで心配しなくてよいのです。明日のことは明日が心配します。苦労はその日その日に十分あります。」 とイエス様は言われました。思うように動けないとき、この神様のみ言葉を思い巡らし、慰めと励ましをいただいています。
第一は明日のことは思い煩わず、神様におゆだねする、ということです。やらなければならないことがたまってくると焦りや不安が出てきます。でも、神様におゆだねする心。すべてを自分がしなければと、抱え込みすぎるとストレスになってしまいます。ですから、今神様におゆだねすること、神様に信頼することを学ばせていただいています。
第二に苦労はその日その日に十分あります。」とありますから、今日すべきことを今日するように心がけています。時には最低限のことしかできないこともあります。でも、そのことをしっかりと全うできるように祈りながらチャレンジしています。 聖書の音声メッセージ「今日のマナ」も多くの方々が聞いてくださり、恵みを得ておられる証を聞くにつけ、励ましをいただいて毎日祈りながら収録させていただいています。原稿書きから、録音、編集とそれなりに時間がかかりますが、視聴者の方々が待っておられるということが大きな励みとなります。
パウロは「ただ、この一事に励んでいます。・・・神の栄冠を得るために、目標を目ざして一心に走っているのです。」(ピリピ3:13-14)と語っているようにわたくしも与えられた使命を今日しっかりと果していきたいと願っています。

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