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NO.651  2021.02.07

「隠れた宝に目を向けよう」

 

天の御国は畑に隠された宝のようなものです。その宝を見つけた人は、それをそのまま隠しておきます。そして喜びのあまり、行って、持っている物すべてを売り払い、その畑を買います。(マタイ13:44)

 

都市鉱山という言葉があります。ごみとして大量に破棄された家電製品やパソコン、携帯電話などの中に、レアメタルなどの有用な高価な資源があるということを、鉱山に見立てた言葉です。
日本の都市鉱山に存在する金の総量は6,800トンあるそうです。これは全世界の現有埋蔵量の約16%にあたるそうです。銀は60,000トンで、これは世界の埋蔵量の22%。同様にインジウムは世界の16%、すずは11%、タンタルは10%と、日本の都市鉱山には全世界の埋蔵量の一割を超える金属が多数存在すると言われています。
東京オリンピックがどうなるか気になるところですが、その時に授与する金、銀、銅のメダルはこの都市鉱山から取り出した金、銀、銅、で作成されています。すでにそれらの金属はすべて回収済みとなっているそうで、今やこの都市鉱山の高価な資源が注目されているのです。一見ごみくずとして破棄されるものの中に、実はとてつもない宝が隠されているということです。 
このことは私たちの信仰にも当てはまります。「天の御国は畑に隠された宝のようなものです。」とイエスは言われました。見た目にはどれほどの価値があるだろうかと思うようなものの中に、実は私たちが想像することができないほどの価値が隠されているのです。それが「天の御国」という宝だというのです。
この「天の御国」「信仰」と言い換えることができます。イエスキリストを信じたということは、天の宝をいただいたということです。それは最初は目に見えないので、その値打ちになかなか気づかないのです。
さらに、それは探し求める人にだけ、わかる値打ちなのです。それを見つけた人は、持っているものすべてを売り払ってでも、買い取るほどの値打ちあるものです。
またこの「天の御国」「イエスキリストの福音」と言い換えることもできます。イエスキリストの福音には私たちに救いをもたらす神の力が現わされているのです。この福音の力は、誰も罪の縄目から解放することができなかった私たちの罪を断ち切り、解放し、永遠の命を与えてくださったのです。
どうでしょう。この隠された宝の素晴らしさを日々体験しているでしょうか。キリストを信じる信仰に価値を見出すということは、キリストと共に生きるということであり、キリストの御心に従って生きるということです。
イエスに近づけば近づくほどキリストの息遣いが感じられ、イエスとともにいる実感を覚えることができます。喜びと感謝が生まれてきます。誰にもこの喜びを奪われたくないという思いが湧いてきます。
「その宝を見つけた人は、それをそのまま隠しておきます。そして喜びのあまり、行って、持っている物すべてを売り払い、その畑を買います。」と言われている言葉が、そのまま実体験として味わえるのです。
もし、不平や不満を覚えてしまうという人がいるなら、どうかこの隠された宝の値打ちをもう一度再認識しようではありませんか。まず、その第一歩を踏み出してみませんか。不平不満が消え、喜びが与えられるまで、信仰の歩みに本気で取り組んでみましょう。隠された宝の値打ちがわかってきます。

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