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NO.638  2020.11.08

「思いを越えて働かれる神」

 

さて、兄弟たち。私の身に起こったことが、かえって福音の前進に役立ったことを知ってほしいのです。
(ピリピ1:12)

 

先日、ある方のお証を聞き励まされました。彼はまだ求道中なのですが、癌を患い今年の4月に手術をされました。手術をすることで、仕事を長期にわたり休まざるを得なくなりました。彼はスポーツジャーナリストなのですが、長期離脱をしてしまうと仕事に支障がきたす恐れがあったのです。しかし、取材対象のプロスポーツが新型コロナウィルス感染拡大により、今年の開幕時期が延期となりました。しかも、その延期の期間と手術の回復の時期が全く重なり、仕事に穴をあけなくて済んだのでした。
退院後、7月から開幕したプロスポーツを通常通り取材ができるようになり、しかもリモートによる取材が
中心で、体力的にも守られることになったのだそうです。
当初は、手術を回避して、放射線治療と化学療法を行うことを目指していました。私たちも手術をしないで済むようにというお祈りの依頼を受けお祈りをしていたのですが、検査の結果、手術をすることになりました。願い通りにはいかなかったのですが、しかし、逆に手術をすることで、7月までに回復することができ、仕事にも復帰できたのです。また、その結果、転移もなく、これ以上治療をする必要はないことを医者から告げられたのだそうです。
「神様は素晴らしいタイミングで働いてくださいました。理屈ではなく、神様に本当に助けられたと思います。私も今日のマナを聞いています。わかるときもあれば、わからないときもありますが、毎日欠かさず聞くことが習慣になりました。」そういって神様が働かれた体験を証ししてくださいました。
神様は私たちの思いを超えて働かれます。私たちの願いや考えでは到底理解できない驚くべき御業を神様は備えておられるのです。神様は私たちの願いに対しても答えてくださいます。しかし、時にはそうならないときもあるのです。しかし、その時には神様はさらにまさった道をお持ちであって、そこに導こうとされているのです。
伝道者パウロは投獄され、ローマの獄中にいました。思い通りの伝道ができず、制限された中にあったのです。しかし、祈っていると違う面が見えてきました。むしろ、投獄されたことが「かえって福音の前進に役立った」と理解できるようになったのです。
本来なら福音を伝えることのできないエリート軍団である親衛隊にも福音を伝えることができました。また、ピリピのクリスチャンたちがパウロの投獄により、発奮して受け身的信仰から、自らが福音を伝える人の変えられていきました。さらには、パウロに対して妬みと嫉妬を抱いていた人たちが、パウロが投獄されたことを利用して、悪い動機からではありますが、キリストを伝えるようになったというのです。パウロはどちらにしても、伝えられているのがキリストなら自分はそれを喜ぶ。と思えるようになったのでした。
あなたの人生にも様々な困難や不具合が起こるかもしれません。しかし神はそれを用いて、さらに素晴らしい道に導いてくださるのです。キリストにある者のためにすべてが働いて万事が益になるのです。

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