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NO.637  2020.11.01

「励まされて前進しよう」

 

ある夜、主は幻によってパウロに言われた。「恐れないで、語り続けなさい。黙ってはいけない。わたしがあなたとともにいるので、あなたを襲って危害を加える者はいない。この町には、わたしの民がたくさんいるのだから。」(使徒18:9-10)

 

今日から11月です。2020年は新型コロナに始まり、コロナに終わるという感じではないでしょうか。コロナ禍でバタバタしている間に一年が終ってしまう。そんな感覚を持ってしまいます。本来ならオリンピックの年で、東京も外国からの観戦客でごった返して、大変な賑わいとなるはずでした。都内には観光客を当て込んで大小多くのホテルや宿泊所ができましたが、さっぱりの状況です。多くの人たちが頭を抱ええているのが目に浮かびます。本当に人生には何が起こるかわからない、想定外の状況で混乱している方も多いのではないかと思います。
コロナばかりではありません。しばしば、人生には、なぜこうも次々問題や試練ばかり起こってくるのか。そう思う状況に直面する時があります。思わぬ病気、思わぬ経済危機、思わぬ精神的ストレス、思わぬ家庭内不和、それらに目を向けていると生きる気力がうせてしまうかもしれません。
私たちキリスト者もそのような状況と無縁ではありません。同じように試練や困難はやってきます。しかし、その状況の中で、私たちは神様の言葉によって励まされ前進できることを、いつも思い返していきましょう。
パウロという伝道者が、コリントいう町に伝道に向かいました。その前はオリンピックの発祥の地であるアテネで伝道していたのです。アテネではギリシャ哲学者たちと議論し、神経をすり減らしていました。何人かのクリスチャンが生まれましたが、期待したような成果は得られませんでした。
コリントの町で伝道を開始したのですが、コリント在住のユダヤ人たちはパウロに激しく抵抗し、罵詈雑言を浴びせます。自分の無力さを痛感しながら、格闘の日々が続きました。
ある夜、祈っていると主イエス様がパウロに現れて、「恐れないで、語り続けなさい。黙ってはいけない。わたしがあなたとともにいるので、あなたを襲って危害を加える者はいない。この町には、わたしの民がたくさんいるのだから。」と励ましてくださったのです。
挫折の際にあったパウロはこのイエスの励ましによって力を得て、コリントを離れようとしていたのですが思いとどまり、一年半の間コリントで神の言葉を語り続けました。迫害や困難は続きましたが、しかし神様は語られたみことばのように救われる人々を起こしてくださいました。その結果誕生したのがコリントの教会だったのです。
私たちも神様の励ましの言葉が必要です。自分一人で頑張るのにも限界があります。神様はあなたから遠く離れてはおられません。あなたのそばにいてあなたをはげまし、力を与えてくださるのです。また道を開いてくださいます。「恐れないで、語り続けなさい。私はあなたと共にいる。」そう言ってくださるイエスの言葉を今日もいただいて前進していこうではありませんか。今こそ、主イエスの励ましをいただきましょう。

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