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NO.612  2020.05.10

「格差の中に必要な優しさと祈り」

 

このように労苦して弱い者を助けなければならないこと、また、主イエスご自身が、『受けるよりも与えるほうが幸いである』と言われたみことばを思い出すべきことを、私は、万事につけ、あなたがたに示して来たのです。」(使徒 20:35)

 

緊急事態宣言が一カ月延長されました。私たちの教会もオンライン礼拝を5月31日まで延長することにいたします。ネット環境で参加できる方々は是非ライブ礼拝にご参加ください。教会ホームページからのユーストリームに加えて、現在は東京ホープチャペルのフェイスブックとユーチューブからも視聴できるようにいたしました。できるだけ兄弟姉妹にメッセージを届けやすいようにとチャレンジしております。
また、3分ほどの聖書の音声メッセージ「今日のマナ」をライングループ、フェイスブック、ユーチューブでも配信を始めています。東京ホープチャペル、今日のマナ、という言葉で検索をしていただきますと出てまいります。すでに視聴くださる方々から様々な恵みと祝福のお証をいただき始めました。視聴くだされば本当に感謝です。
今、このコロナ感染拡大の中で感じることの一つは「格差の拡大」です。様々なところで格差が生じています。会社や企業も、この状況で変わらず活動できていたり、コロナ関連で業績が伸びている業種があります。反対に、自粛要請の影響で体力が持たず、倒産や閉店せざる負えない会社や商店が出ています。
個人生活も格差が生じています。経済面ではそれほど影響を受けない人たちがいる半面、生活苦に陥ったり、失業する人たちが生じています。また家の中での状況も違います。家族間の絆が強まったという人たちもいれば、反対に問題が表面化したところもあります。前向きに状況を受け止めて、その元気さを周りに発信できる人もいるかと思えば、ますます落ち込み、孤独感と不安に陥っている人たちもいます。
キリスト教会も例外ではありません。ネットライブ礼拝に対応できている教会もあれば、高齢化が進んでいたり、少人数で礼拝していて、対応しきれず苦慮している教会もあるのです。経済的に大変な教会もあります。
このような状況を認識しつつ、その格差を埋めるにはどうすればよいのでしょうか。個人でいうなら、第一にお互いの違いを認めるということです。みな個人差があるのです。必ずしも自分と同じ状況に人はいないのです。ある人にとっては何でもないことも、ある人にとってはそれは大変なことであったり、困難なことがあるのです。互いの違いや状況、環境の違いを知って、いたわり合うことがキリスト者には求められているのではないでしょうか。
パウロは別れを告げなければならないエペソの教会の人たちに、困難な状況が起きることを想定しつつ、心がけることを示しました。それは「労苦して弱い者を助けなければならないことまた、主イエスご自身が、『受けるよりも与えるほうが幸いである』と言われたみことばを思い出すべきこと」でした。
互いの格差が生じている今、私たちは互いに対する愛と優しさを実践することが求められているのです。互いにいたわり合いましょう。人の足りないところを指摘したり、裁いたりするのではなく、弱い人を顧み助け、サポートする心を培いましょう。また、祈りの人を目指しましょう。あなたのとりなしがどれほど人々の力になることでしょうか。
イエスご自身、受けるよりも与える方が幸いだと言われ、生涯それを実践してくださいました。すぐに反応がなくても、あなたの期待通りに人が応答しなくても、相手に求めず、互いの弱さを受け入れ、「悩みに優しい教会」を目指していこうではありませんか。 

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