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NO.590  2019.12.08

「何のために生かされているのか」

 

けれども、私が自分の走るべき行程を走り尽くし、主イエスから受けた、神の恵みの福音をあかしする任務を果たし終えることができるなら、私のいのちは少しも惜しいとは思いません。(使徒20:24)

 

12月4日、アフガニスタンで復興支援活動中であったNGO「ペシャワール会」の現地代表であり、クリスチャンドクターの中村哲氏(73歳)が何者かに襲われなくなりました。
中村医師は、アフガニスタンに続く長年の紛争や貧困をなくすために、医療従事者の枠を超えて、農業ができるようにと砂漠に灌漑用水路を建設し、緑と農地を生み出しました。また、用水路などの建設に現地の人たちを雇い雇用を生み出し、貧困から武装勢力に行く若者を少なくするためにも尽力。さらには農業指導や学校の建設などまで行い、アフガニスタンの地に生涯を捧げたられました。10月にはアフガン政府からその功績により、名誉市民権を授与されたばかりで、まだあと20年はアフガニスタンのために頑張ると言っておられた中での事件でした。
中村氏は西南学院中等部在学中にクリスチャンとなり、九州大学医学部を卒業され、当初は医療従事者としてパキスタンに赴いたのですが、さらに隣国のアフガニスタンの窮状を聞き、アフガニスタンに赴くことになります。以来、30年にわたり戦乱と貧困にあえぐ現地の人々に尽くしてこられたのです。
「カラー版アフガニスタンで考える」という中村氏の著書から、彼の言葉が岩波書店のツイッターで紹介されていました。
「アフガニスタンで事業をおこなうことによって、少なくとも私は世界中を席巻している迷信から自由でいられるのです。一つには、お金さえあれば、幸せになれる、経済さえ豊かであれば幸せになれる、というものです」「もう一つは、武力があれば、軍事力があれば自分の身を守れるという迷信です。武力が安全をもたらすものかどうか、丸腰でおこなう用水路建設での私たちの経験が教えてくれます。このような実体験によって、私たちは幸いにも、この強力な迷信から自由です」(岩波書店のツイッターより)
考えさせられる言葉です。確かに、この世には様々な力が存在します。それらの力を得られれば安全で安心である。また人の承認も得られる。そう思ってそれらを志向するのです。しかしそれらは迷信に違いないのです。神から与えられている使命を覚え、そのために生きる。そうすることで、様々な力や迷信から自由になれるのだということを彼の言葉からも教えられます。
神様から与えられているこの地上での時間は限られています。その大切なかけがえのない時間をどのように用いるかは、私たち一人一人に託されているのです。
私が自分の走るべき行程を走り尽くし、主イエスから受けた、神の恵みの福音をあかしする任務を果たし終えることができるなら、私のいのちは少しも惜しいとは思いません。」このパウロの言葉を心に留めたいと思います。神様から与えられている走るべき行程があることを自覚しながら、そのために自分のいのちを捧げていくものとなろうではありませんか。そのためにあなたも私も今ここに生かされているのです。 

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