「ただ一点を見つめて」
信仰の創始者であり、完成者であるイエスから目を離さないでいなさい。(ヘブル人への手紙 12:2a)

オリンピック2連覇を達成した男子フィギアスケートの羽生結弦選手が、先日の仙台市での凱旋パレードに続いて、26日、天皇陛下主催の園遊会に出席。更には日本スケート連盟の凱旋祝賀会に出席と多忙を極めています。その彼へのインタビューの中で「実は僕まだ自転車が乗れないんです」というほのぼのとした話題を提供しつつ、次の目標は4回転半ジャンプを成功させ、そしてさらに5回転を目指したいと抱負を語っています。どれほどの高い目標でしょうか。空中で4回転すること自体私たちの想像をはるかに超えています。
ところで、もっと多く回転する(もちろん空中ではありませんが)競技があります。競技というより芸術と言った方がよいかもしれません。それはバレエです。
リビングライフのエッセイに掲載されていたのですが、チャイコフスキーの「白鳥の湖」には、バレリーナが見せる最高難度のバレー技術で32回転する「グラフェッテ」と呼ばれる演技があるのだそうです。バレリーナがつま先立ちをして一本足で体を支え、もう片方の足を高く上げ、軸足を打つようにしながら32回連続で回転する演技です。それを見ると皆が感嘆と賛辞をおのずと送る名場面の一つだそうです。
どうやってバランスをとって回転をするのかというと、バレリーナが回転を始める時、まず初めにすることは、中央にいる観客の中の一人を選んで、その人をじっと見つめるのだそうです。手や他のからだ全てが回るときも、顔は最後までその人を見続けて一番最後に足を回し、次に体と手が動く前に頭をまず回して、またその人を見つめるのだそうです。こうして32回転する間、中央のその「一人」だけを見つめることがバランスをとる秘訣なのだそうです。(リビングライフ4月号p167) どれだけ一点を見つめて演技するか、その集中力が求められることになります。
このことは私たちの生き方にも当てはまるのではないでしょうか。私たちはしばしば人生を揺り動かす問題に直面することがあります。困難な出来事や人の心無い言葉、また状況。それらが私たちの生き方を迷わせようとするのです。中心軸をぶらつかせ、混乱させようとあたかも私たちに挑んできているかのように思える時もあります。
聖書は私たちに「信仰の創始者であり、完成者であるイエスから目を離さないでいなさい。」と教えています。私たちが見つめるべきお方はイエスキリストです。イエスは信仰の創始者であり完成者です。イエスは神に与えられた使命を果たすためにこの地に来られました。様々な困難を経験し、最後は十字架にかかって使命を全うされました。イエスの十字架は神の使命の完成なのです。それゆえにイエスは神の聖霊の力によって復活され、今も生きておられるのです。
イエスは何度も誘惑にも会いましたが、決してその使命を投げ出したり、途中であきらめたりはされませんでした。イエスは天の父なる神様を常に見上げておられたからです。そして助けるために呼ばれた聖霊の助けを受け、最後までその使命を完遂されたのです。
ですから私たちもこのイエスに目を注ぎ、このお方だけを見つめて歩んでいこうではありませんか。イエスを注視してください。イエスの御声を聞き取ってください。神が必ず助けてくださいます。