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NO.393 2016.02.28

 「円滑なコミュニケーション

 

それで、何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。
これが律法であり預言者です。(マタイ8:12)

 

「伝え方が9割」(佐々木圭一著 ダイヤモンド社)という本がロングセラーになっています。伝え方次第で、「イエス」にも「ノー」にもなることをわかりやすく語られています。コミュニケーションスキルを学ぶ意味でも役に立つ本です。
この本では、「ノー」を「イエス」に変える3つのステップが紹介されています。
1.自分の思っていることや頭の中をそのままコトバにして伝えない。

2.相手の頭の中を想像する。自分のお願いから一度離れて、相手の頭の中を想像する。何が好きか?何が嫌いか?どんな性格か?何を喜ぶか?など、

3.相手のメリットと一致するお願いをつくる。
また更に、相手から賛同を引き出すための7つの切り口も紹介されています。
①相手の好きなこと(要望を相手のメリットに置き換える)
②嫌いなことの回避(要望をやらない場合のデメリットを伝える)
③選択の自由(2つの選択肢を提示して、どちらか選ばせる)
④認められたい欲求にこたえる(要望の前に、相手を認めていることを伝える)
⑤あなた限定で(相手に特別だと伝える)
⑥チームワーク化(自分も一緒に行動すると勧誘する)
家族関係、営業、友人関係、会社の人間関係でも、コミュニケーションを図るために参考になるのではないでしょうか。
私たちは互いに意思疎通をしようとしますが、うまくいかないこともよく起こります。お互い親しいからわかるだろうと思いっていったことが、意外な反応として返ってくることもあります。またこちらが正しいと思っていったことが、相手に伝わらず、気まずい思いになったという経験もあるでしょう。あるいは、きついことを言われたと思って、感情を害することもあります。せっかくのいい関係が伝え方ひとつで、壊れる事さえあるのです。そのようなことが回避されるためにはコミュニケーションのスキルを学ぶことは大切なことだと言えます。
イエスキリストはコミュニケーションの達人でした。イエスと交わった人たちはイエスの言葉に感銘を受け、イエスに心を開いていったのです。それで、何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい。」と言われたイエスのことばはコミュニケーションの基本です。
人は誰でも、自分を認めてもらいたいという、承認の欲求があります。相手を認め、相手は何を欲しているかを考えてみる。また、相手と自分とを置き換えてみて考える。そうすると、どのように話せばよいのか、どのように伝えればよいのかがわかってくるのです。
そのような態度こそ、相手を愛するということになるのではないでしょうか。愛は決して独りよがりでもなく、押しつけでもないのです。相手を受容する心なのです。それが関係作りの土台なのです。

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