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NO.391 2016.02.14

 「鼻の差

 

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。(Ⅰテサロニケ5:16-18)

 

「鼻の差」という言葉があります。鼻の差で勝つといいますが、僅差で、ごくわずかの差でという意味で用いるのをご存知でしょう。競馬の世界ではこの鼻の差で
賞金が一着と二着では5倍違うのだそうです。差がわずかだから、賞金の差もわずかかというと違うのです。わずかの差ですが、大きな報いがあるということでもあります。
それは私たちの信仰の歩みについてもいえることです。もちろん信仰は人との比較ではありません。しかし、成長している人と、なかなか成長できない人の差はそれほど大きくはないのです。いや、ほとんどないともいえるかもしれません。イエス様も「からし種ほどの信仰があるなら」と言われ、わずかな、小さな種のような信仰でも、山を移すほどの力を有していることを教えてくださっています。
どこに違いがあるかといえば、それこそ鼻の差なのではないでしょうか。信仰における鼻の差とはどのような違いなのでしょうか。
その第一は日々の小さな努力、小さな一歩をおろそかにしないということです。大きな成果、大きな努力というとそれだけでひるんでしまうかもしれません。でも、今日の祈り、今日の聖書、今日の証し、少し意識するだけで、できる事も多いのです。
私たちは習慣で生きています。ですから、その小さな一歩も意識してチャレンジしないとなかなか身につきません。テレビには無意識で手が伸びるように、信仰も身についてくると意外とできるものです。一日が動き出す前に、朝起きて静まって、聖書を読み、祈る。そのような習慣が身につけばその一日は今までの一日とは違ったものになるのではないでしょうか。
また、第二にはとにかく続けてみるということです。三日坊主の人もいるかもしれません。それなら三日坊主を続けるのです。聖書にはいつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。」とあります。
「いつも」「絶えず」「すべての事」という言葉は、継続につながる言葉です。また、事情に関係なく実行することを勧めている言葉でもあります。これがキリストを通して、神が願っておられることだと聖書は続けています。遠い先まで見ないで大丈夫です。あまり沢山のことを決めないでください。一つのこと。今日の一日に集中しましょう。今日のうちに、やってしまうことを心がけてみようではありませんか。
小さい頃、親からもらった貯金箱に、一円や十円を入れて増えるのを楽しみにしていた人もおられるでしょう。私は今でもカンの貯金箱に小銭を入れています。しかし、いかんせん蓋がすぐ開いてしまうので、手を伸ばして使ってしまうのが難点です。
日々の小さな一歩も言わば小銭をためるようなものともいえるかもしれません。額はわずかですが、一年もたてばかなりな額になります。あなたの今日の祈り、今日の御言葉、今日の実践。それが大きな恵みとなってあなたの信仰生活を豊かにすることを覚えていただきたいのです。主の祝福はあなたのものです。

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