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NO.361 2015.07.19

 「最初から完成した人はいない

 

「ああ主よ。どうかほかの人を遣わしてください。」 (出エジプト4:13)

 

最近、会社内の言葉を英語にしようという会社が出てきました。楽天やユニクロといった会社が発表して話題となりましたが、グローバル企業を目指す会社などがますます取り入れていくようです。
最近は英語を話す人も周りにたくさん出てきていますが、でもどうも苦手な人が多いのも否めません。英語を習得するときにネックになるのが、完璧な英語を話そうとすることです。それは日本の恥の文化や文法重視の学校教育にも原因があるのかもしれません。ちゃんと話さないと恥ずかしい。文法は間違ってはいないか。人に馬鹿にされるのでは。と周りを気にしてしまいます。そうするとしゃべることがおっくうになってなかなか会話に入っていけません。
英語圏以外の外国に行って気づくことは、みんな文法がいい加減でもワイワイと会話を楽しんでいることです。言葉はコミュニケーションのツールなので、きれいな英語や発音(もちろんそれに越したことはないのですが、)でなくても、意味が通じればいいという気持ちで積極的に話すことが肝要です。片言でも大いに結構ですし、単語を並べたっていい。とにかく通じることがわかれば、だんだん上達していくのです。なんにでも始まりがあるのです。
旧約聖書に出てくるモーセという人物は奴隷のへブル人たちを解放し、「出エジプト」させた偉大なリーダーです。しかし、最初から素晴らしい指導者だったのではありません。最初、彼はエジプトからの逃走者で弱さに打ちひしがれ、自信もなく、劣等感の虜のような人でした。しかし、神はそんなモーセに声をかけられたのです。
「自分はいったい何者なのでしょう?」「誰も私のことを信じないでしょう。」「自分は言葉の人ではありません。」「誰かほかの人を遣わしてください」。と次々と神様に抵抗するのでした。しかし、神はそんなモーセにしっかりと向かい、「わたしはあなたとともにいる」「わたしはあるという者だ」「しるしをあたえよう」「あなたの口とともにあって言うべきことを教えよう」「あなたの兄弟アロンを連れていけ」と、一つ一つ彼に語りかけ、モーセをエジプトへと遣わすのでした。
私たちの信仰の成長も同じです。最初からできた人や完成された人などいないのです。最初はまだヨチヨチ歩きです。失敗もするでしょう。でも大丈夫。倒れたら、また立ち上がればいいのです。
七転び八起きの出典でもある正しい者は七たび倒れても、また起き上がるからだ。(箴言24:16)という箴言の言葉こそ人生にチャレンジする人の生き方です。
あなたの行動を制限しているものはありませんか?人の目ですか?今までの経験ですか?自分の中にある不安や恐れですか?多くの人が同じようなネガティブなものを持っているのも事実でしょう。でも、キリストはそこから私たちを救ってくださいました。私たちはキリストにあって新しく創造されたのです。神はキリストにあってどんなこともできるようにしてくださっているのです。あきらめないでチャレンジすることです。あなたの素直な応答こそ、成長への近道です。キリストにあって輝いている自分をいつも想像し、描きながら歩んでいきましょう。あなたは成長のプロセスの中に確実に置かれているのです。

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