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NO.148  2011.06.19

「セルフトーク」

 

「お着物にでもさわることでもできれば、きっと直る。」と考えていた(直訳:言っていた)からである。
(マルコ福音書5:28)

 

Woman who touched Jesus

自分がどんな言葉を自分自身に語っているか考えたことがありますか?もちろん、声に出して自分に四六時中語りかけているわけではありません。でも、声にならない声で、自分自身に色々と語っているのではないでしょうか。そして往々にしてその声は前向きな声と言うよりも消極的で、時には不安であったり、恐れであったりするのです。また、相手を責めるような言葉の場合もあるでしょう。今まで経験してきたことの中でその言葉の傾向は決まっていると言えるかも知れません。
ある方が就職の相談に来られたときに言われていました。「わたしは何やってもダメなんですよ。いつもうまくいかないんです。特にこの就職難でしょう。余計難しいです。」自分はダメだとわたしに言うたびに彼は自分に向かって「ダメだと」セルフトーク(自分で自分に語ること)をしてしまっているのです。ですから最初からうまくいかないとし決めていっているので、就職を見つけることも難しくなってしまいます。うまくいかない結果を既に予想しそれを信じてしまうような言葉を語り続けているからです。
私達の中にある古い信念が、自分の生活や生き方にどれほど影響を及ぼしているかを考えなければなりません。自分の行動のパターンや言葉のパターンの中にその人の生き様が出てしまっているのです。それを変えるには自分に語る言葉、すなわちセルフトークを変えなければなりません。しかもそのセルフトークの土台となるものが確信を与えてくれるしっかりとしたものでなければなりません。それこそが聖書であり、信仰の言葉です。
12年間出血の病気で苦しんでいた女性が聖書に出てきます。彼女は多くの医者からひどい目に会わされて、良くなるどころか、益々悪くなる一方でした。それに費やした治療費は莫大なもので自分の持っている財産をすっかり使い果たしてしまっていたのです。そんな状況なら、医者を恨み、自分の病気を呪い、希望を失っても仕方がないとも言えるでしょう。しかし、彼女はイエスが来られることを知ってから、何とかイエスに会いたいと願うようになります。その期待して待ち望む中で彼女がしたセルフトークは「お着物にでもさわることでもできれば、きっと直る。」ということばでした。それを彼女は言い続けていたのです。そのような言葉はやがて彼女の信仰の土台となっていきました。否定的な経験や状況に左右されず、イエスの着物にさわればきっと直ると言う新しい信仰の世界が広がっていったのです。そうしてその通り、イエスの着物にさわったとき、血の源がかれ、ひどい痛みが治ったことを体に感じたのでした。自分自身でセルフトークしていたことが現実のこととして彼女の身に起こったのでした。
私達はどうでしょうか。否定的なことや難しいことにばかりにフォーカスをしていると私達の心も暗くなります。生き方もそのようになってしまいます。神の積極的な言葉で自分自身に語り続ける事を心からお勧めします。どうか神のいのちに溢れた聖書の言葉を握ってください。その視点で自分の人生を見るようにいたしましょう。神様は私達を救い、祝福し、福音の恵みを知らせる使者として用いたいと願っておられるのです。神の素晴らしいご計画を現実のことにしようではありませんか。あなたは変えられるのです!

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