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NO.142  2011.05.08

「His-storyとMy story」

 

ところがザアカイは立って、主に言った。
「主よ。ご覧ください。私の財産の半分を貧しい人たちに施します。
また、だれからでも、私がだまし取った物は、四倍にして返します。」
イエスは、彼に言われた。
「きょう、救いがこの家に来ました。この人もアブラハムの子なのですから。」
(ルカの福音書19:8-9)

 

ゴールデンウィークには教会恒例のバイブルフェロシップが伊豆の天城山荘で開催されました。今回、大津バプテスト教会の浜崎英一先生が御用をしてくださいました。8回目を数えるバイブルフェロシップでしたが、今回はひと味違った参加型のフェロシップとなりました。バイブルフェロシップの言葉通りの聖書を中心に交わり分かち合う時となりました。リーダーになられた兄弟姉妹は準備で大変だったかもしれませんが、その分学んだことが大いに成長に役立ったに違いありません。
 Simply the Storyといって聖書の物語を簡単なストーリーとしてグループで話し、その内容を理解し、その話しを元にして、メッセージを汲み取っていくのです。それぞれのグループで色々な意見や気づきが分かち合われました。
ポイントは話された物語の登場人物に自分を投影させ、そこに出てくる人の心理や心の渇きを探るのです。イエス様に出会った人はどのような人であったか。聖書はどのように描いているか。直接聖書に書かれていないことは色々と想像力を働かせて考えるのです。
更にはその人に対してイエス様はどのように対応されたか。神様はどのようなお方か。一人で聖書を読んでもわからないことが、小グループで話し合われている内に、こんな事があったのかという発見や、イエス様の深い愛や取り扱いを学ばされ、聖書が生き生きと感じられてきました。
「聖書ってこんなに面白いんだ!」「聖書をこんなに楽しく生き生きとしたものとして学んだことはなかった!」「このストーリーはあの人にイエス様のことを伝えるときに用いられる!」等々、参加した兄弟姉妹達は聖書を身近に感じることができました。
 聖書は私たちの人生を描き出してくれる鏡といえます。聖書に出てくるイエスに出会った人達の体験の物語は、他人事ではなく、私たちの物語として投影することが出来るのです。私たちの人生を重ね合わせていく内に、その人たちの人生における苦しみや葛藤、悩み、弱さに共感でき、また自分と同じであることに気づかされます。更には人々に関わってくださるイエスの存在が、私たちにとってリアルに現実のこととして体験できるようになるのです。
 聖書に出てくるイエスに出会った人達みんなが、イエスと出会って変えられた「My story(私の物語)」を持っているのです。それに触れると彼らの感動が伝わってきます。人に話さずにはおれないイエスとの出会いが生き生きと伝わってきます。あなたやわたしも自分の「My story」があることを覚えたいと思います。聖書に触れるたびに、彼らのストーリーを通して追体験させていただけるのは何という恵みでしょうか。
神様は実に一人一人に出会いの物語を生み出すためにイエスキリストを送ってくださいました。それが神の物語「His-story」であり神の歴史「History」なのです。

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