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NO.138  2011.04.10

「イエスの視点で見ていこう!」

 

「時は満ちた、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信ぜよ」。(マルコの福音書1:15)

 

昨日、我妻兄弟と共に、福島の郡山に救援物資を届けて来ました。物資を届け、共に聖餐式礼拝を捧げました。みんな涙を流されながら、神を共に賛美をし、祈りを捧げることが出来、本当に感謝で幸いなひとときを持つことが出来ました。
また届けました救援物資を大変喜んでくださり、教会の兄弟姉妹によろしくお伝えくださいという事でした。これから周りにいる方々で物資が必要な方にお分けしますと言われていました。今回の救援物資は国内のみならず、海外からも送られてきましたが、主にある兄弟姉妹の愛の労苦に心より感謝を申し上げます。
震災の只中で生活しておられる兄弟姉妹です。私たちの想像を超えたご苦労があると思います。でも、みんな信仰で支えられ、その地で福音の為に生きていこうとしておられる。その姿に他の人々にはない、兄弟姉妹達のたくましさを強く感じさせられました。また、苦難の現実をしっかりと受け止め、肯定的に信仰によって生きていこうとしておられるお姿に感動しました。
イエスが宣教を開始されたとき、当時のイスラエルの国は最悪の状況にありました。ローマの支配下で抑圧され、しかも助けとなる宗教は何の力にもならず、人々は搾取され重税に苦しめられていました。こうした荒廃した時代にイエスキリストは来てくださったのです。
イエスの宣教の第一声が「時は満ちた、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信ぜよ」と言う言葉でした。イエスは暗黒の時代の中で「時は満ちた、神の国は近づいた。」と宣言されたのです。それは暗やみに投じられたひと筋の光のように、また、眠っている兵隊たちを起こす起床のラッパのように、人々を目覚めさせ、人々の魂を揺さぶったに違いありません。
イエスの視点は私たちの視点とはいつも違います。問題が来るとそれに支配され、暗くなり、不安になってしまうのが私たち。反対にその問題が神の御業の現わされる契機となることを見通されておられるのがイエス様です。まさに、暗黒の極みの時にイエスは「時が満ち、神の国が来ている」ことを宣言されたのです。このようなイエスの視点を私たちも信仰によって身につけ、宣言していきたいものです。
世相が暗くなればなるほど、神が働かれる時なのです。まさに、この大震災の時こそ、神の時が満ちたことを意識しようではありませんか。神の国は非常に近くなっているのです。
地震で所有しているもののはかなさや脆弱さがでてしまいました。地震で壊され、津波で流され、人々の生活は大いに揺り動かされました。だからこそ、「悔い改めて福音を信ぜよ」と言われたイエスキリストの言葉を真摯に受け止めるときです。神の恵みの到来を高く宣言していくものとなりましょう。悔い改めれば誰でも救われる福音の力が、今与えられている時なのです。この視点で人生を見ていく者とさせていただきましょう。まさに、ピンチはチャンスなのです。

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