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NO.124  2011.01.02

「大いに祝福されよう!」

 

ヤベツはイスラエルの神に呼ばわって言った。
「私を大いに祝福し、私の地境を広げてくださいますように。
御手が私とともにあり、わざわいから遠ざけて私が苦しむことのないようにしてくださいますように。」
そこで神は彼の願ったことをかなえられた。(Ⅰ歴代誌4:10 )

 

新年明けましておめでとうございます。さあ、2011年の始りです。この1年、主イエス様に期待しつつ、大いなる御業を体験する1年といたしましょう。巷では暗いニュースばかりがクローズアップされ、そのような情報の流れにいると、こちらもいつの間にか悲観的、否定的な思いになってきます。しかし、そのような中にあるからこそ、世の光として来られたキリストをいつも仰ぎ、キリストの元にある光に照らされて前進をしていくようにいたしましょう。
さて、冒頭の御言葉は「ヤベツの祈り」と言われているところです。アメリカでブルース・ウィルキンソンという牧師が「ヤベツの祈り」という本を出版し、ベストセラーとなり、日本でも沢山の人達がそれを手にいたしました。
ヤベツという名前の由来は「痛み」「苦しみ」という意味ですが、「私が悲しみのうちにこの子を産んだから」といって母親が名前をつけたというのです。よほどの苦しみと辛さがこの家庭にあったのでしょう。
ある人はヤベツの母が夫と死別したとか、離婚のごたごたの中で彼が生れたのではないかとか、言われています。どれも憶測の域を出ませんが、しかし私たちの想像を超えた苦しみが家庭を覆っていたに違いありません。出来うれば、悲しみを打ち消すような反対の意味の名前をつけて欲しかったと私がヤベツなら思ったに違いありません。名前を呼ばれるために「痛み」「苦しみ」と連呼されているような感覚になり、自分の運命を呪うような気持ちになったことでしょう。
 しかし、彼はそのような中で祈ったのです。「御手が私とともにあり、わざわいから遠ざけて私が苦しむことのないようにしてくださいますように。」すると神は彼の願ったことをかなえられたというのです。どのような思いでヤベツは祈ったことでしょうか。運命に翻弄されるのではなく、その只中で、ひたすら神により頼み、神に希望を置いたのです。さらに「私を大いに祝福し、私の地境を広げてくださいますように。」と苦しみからの解放だけではなく、大いなる祝福を求め、彼の地境、すなわち所有する領域を増やしてくださるように大胆に求めたのでした。神はそれも聞いてくださったのです。悲しみの象徴のような名前が、祝福の代名詞となり、成功者の名前となったのです。また彼は家族の中で一番重んじられ、尊敬される存在となったのです。
 親のせい、社会のせい、人のせいにして、自分の不幸を嘆いて過ごす人生もあります。しかし、小さき自分、弱い自分、世の注目を浴びないような自分に目をとめてくださる神を信じ、神の無限の祝福を選択して生きる事も出来るのです。ヤベツはそれを選び、神は彼の祈りに答えてくださったのです。
この1年、私たちはヤベツの祈りを祈りましょう。神があなたを災いから遠ざけ、苦しむことのないようにしてくださり、それらを凌駕して余りあるほどの神の祝福があなたを覆いますように。あなたの地境が大いに拡大しますように。大胆に信じて前進してまいりましょう。

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