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NO.075  2010.01.24

「人生をプロセスとして見てみよう」

 

マルコを伴って、いっしょに来てください。彼は私の務めのために役に立つからです。 (Ⅱテモテ4:11)

 

土曜日に開催されていたマレッジ(結婚)コースも終わりが近づいてきました。夫婦であっても色々な違いや感じ方があることを知ったり、互いの存在の大切さを確認しあえたり、有意義な時を保つことが出来ていることは感謝な事です。
この結婚コースで大切なことの一つに、お互いのコミュニケーションを図るための「結婚の時間」をしっかりと持つということがあります。解っているだろう、知っているだろうではなく、一週間の間に一定の時間を取ってコミュニケーションを図るのです。でもなかなかこれ一つとっても最初はうまくいきません。内容が報告的なものに終始したり、一方的にしゃべってみたり、途中で相手の話を遮って自分のことばかりをしゃべってみたりと、現実のコミュニケーションの実体を体験するのです。でも、そこがスタートです。継続していると、次第に豊かなコミュニケーションが図れるようになっていくのです。時間をかけ、労を惜しまず、神様の助けをいただきながら歩むのが夫婦生活の歩みなのです。最初から出来ている人など一人もいません。みんな発展途上人ですから、最初から大きな期待をし過ぎないで、愛と忍耐を持って歩んでいくのです。
しかし、これは夫婦だけのことではありません。私たち一人一人の人生の歩みも同じです。人生をプロセスと捉えて、自己成長に努めていきたいものです。
聖書にマルコというイエスの弟子が出てきます。マルコの福音書の記者でもある彼は、最初パウロと一緒に第一回目の海外宣教に出かけます。しかし、その宣教の困難さを感じたのでしょう臆病風に吹かれて途中から一人で引き返してしまうのです(使徒13:13)。やがて、第二回目の海外宣教を敢行しようとしたとき、途中で引き返したマルコの処遇を巡って、彼を連れて行く、行かないで、信仰の先輩でもあるバルナバとパウロがケンカをして仲違いをしてしまうのでした(使徒15:38-39)。大きな挫折を経験したマルコでした。しかし、そんな彼でしたが、やがてバルナバの助けを得て役に立つ人に変えられていきます。
パウロが牢獄に捕えられて不自由をしているときパウロはテモテにマルコを連れてきてほしいと頼みます。それはパウロが成長したマルコを見ていたからです。彼はやがてローマでパウロやペテロに仕え、彼らの殉教まで仕え通したと言われています。
人は変るのです。あなたも私も現実の自分を見ていると失望するかもしれません。しかし神の恵みの素晴らしさは、神は人を取り扱われ変えて下さるということです。時に人を砕かれ、訓練され、援助され、整えられるのです。ですから私たちが見ている現実の視点からだけで、自分や人を評価しないようにしましょう。聖霊の助けがあるのです。お互い主の可能性で相手を見るようにしたいものです。主がその人をどのように変えて下さるか、わくわくしながら、主に期待してまいりましょう。あなたも私も成長の過程にあるのです。主の可能性に共に生きてまいりましょう。

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