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NO.057  2009.09.20

「いのちをもたらされるお方」

 

 兄弟姉妹のお祈りに支えられて無事にアメリカビジョンツアーから帰ってきました。今回は北米の北東部の都市、ポートランド(オレゴン州)、シアトル(ワシントン州)、バンクーバー(カナダ、ブリティッシュコロンビア州)にある教会8つ、神学校2つを回り、研修をいたしました。
 いわゆるバイブルベルトと呼ばれる北米中西部から南東部にかけての地域(テキサス、テネシー、カンザス、バージニア州など)とは対照的に、今回訪れた北東部やボストンなどの北西部はクリスチャン人口が非常に少ないのだそうです。とくに北東部のクリスチャン人口は2%くらいしかいないとのこと。その意味では日本のクリスチャン人口とそれほど変わらないとも言えます。教会に行く人は少なく、ポストモダニズムといわれる時代の中で、価値の多様化と世俗化が進んでいる地域です。
教会が世俗化された社会に埋没しやすい地域にあって、人々に届こうとチャレンジし、多くの素晴らしい働きをしている教会を見てきました。メガチャーチと呼ばれ2000人から2万5000人規模の教会ですが、1か所にたくさんの人を集めるという教会は少なく、マルチサイト(複数の礼拝場所を持つ教会のこと)の教会が多かったのが特徴でした。
まだ整理の途中ですが、多くのことを学ばされました。そのひとつは神様はいろいろな方法で働かれるという多様性です。タイプに分けることはできても、ひとつとして同じ教会はありませんでした。皆それぞれ神様からのビジョンをいただいて、その地域に届こうとしているのです。
更に地域の必要に答える働きをしていることがまた共通していることでもありました。最初に訪れたポートランドの「イマゴ・デイ・コミュニティー教会」は「ラブ ポートランド」というスローガンで、ホームレスや、売春婦、エイズ患者への奉仕活動など多岐にわたった働きをしています。
 また、教会員がさまざまな働きに積極的に宣教や奉仕に参加している参加型の教会であるというのも共通の特徴でした。その中心にあるのはスモールグループです。スモールグループが複数集まって教会がいくつも形成され、マルチサイトの教会として2万5千人の信徒を数えるほどに成長している「クライスト・ザ・キング」の教会は心に残りました。
もちろんそれらが機能していくためにはキリストが中心であることを一番忘れてはなりません。形や手法はいろいろあっても、それらはキリストのいのちが流れてこそ人々に届くのです。キリストが来られた目的は、人々がまことのいのちを得ることであり、それが豊かに溢れることにほかなりません。さまざまな方法や仕組みの前に、私たち自身がイエスのいのちにあふれているか自問自答してみましょう。
いのちはキリストからくるのです。イエスこそ「活ける水(living water9)」であり、いのちそのものです。イエスを信じる者には「永遠のいのち」が与えられるのです。 あなたがこのいのちに満たされ、あふれていくときに、周りの人たちはそのいのちを受け、そのいのちにあずかりたいと思うようになるのです。心にあふれる命の源であるキリストをいただこうではありませんか。

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