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NO.009  2008.10.23

 「あなたの手にあるもの」

 

主は彼に仰せられた。「あなたの手にあるそれは何か。」彼は答えた。「杖です。」 (出エジプト記4:2)

 

 

 あなたは自分の持っている賜物の価値に気づいておられますか?しかし、何か賜物というと特別な能力や技能、あるいは生まれ持った特別秀でた賜物と考えがちで、なかなかそれが自分にあるとは思えないかもしれません。

 

 旧約聖書に出てくるモーセも私たちと同じでした。彼はミデアンの荒野で劣等感と敗北者意識に捕らわれて生きていました。しかし、そんな彼に神はイスラエルの民をエジプトの奴隷生活から解放するリーダーとして召されたのでした。彼はエジプトからの逃亡者でした。しかも、ひどいどもりで言葉がうまくしゃべれませんでした。ですから彼はいろいろと言い訳をして自分の能力のなさを神に訴え嘆くのでした。(出エジプト3:11-17)。

 

 神はモーセに 「あなたの手にあるそれは何か。」 と問われました。モーセは 「杖です」 と答えます。神はモーセの杖に注意を向けさせられたのです。杖は長年羊を飼う中で彼がいつも傍らに置き使い込んでいたものでした。神はその杖を用いて奇跡を行ってくださったのです。何でもないように思う杖でも神が用いられたら大きな奇跡を生む道具となったのでした。

 

 先日の札幌でのことでした。私は礼拝の前にいつもあるエステの会社の従業員の方々とバイブルスタディをするのですが、その責任者の方が9月にそのサロンを譲り受け経営者として独立をされたのでした。今度は経営者としてそのお店を経営していかなければなりません。しかし、最初の一ヶ月でもう根をあげてしまいそうになったそうです。契約上今まで使ってきた機械が使えなくなり、お客さんもそのまま引き継ぎはしたのですが、なかなか信頼をしてもらえず客足が減ってしまったそうです。機械が使えなくなり切羽詰まった彼女たちは、自分たちにある物は何だろうかと考えたそうです。「そうだ。私たちにはこの手があるではないか。機械に頼らずこの手を使ってお客さんにマッサージをしていこう!」。幸い来客は少なかったので練習する時間が十分にとれ、互いに練習台になって練習に練習を重ねたそうです。そうすると今まで機械ではできなかったきめ細かなケアやぬくもりが相手に伝わってきて、お客さんも大変喜んでいただくようになったのだそうです。そうして10月は新たな契約が増え、今後の見通しが立つようになってきたそうです。それからもう一つ心がけたことがありました。それは「どんなことにも感謝をしよう」ということでした。

 

 聖書の言葉を実践してマイナスと思われるようなことも、新しい展開が起こると信じて、とにかく感謝をしよう。そうするうちに、やればできると思えるようになって、恐れが消え、毎日が楽しく感謝があふれるようになったそうです。本当にハレルヤです!

 

 私たちも早速実践してみませんか?無い物ねだりをして「だめだ」とつぶやかないで、自分でできる事やすでにあるものを発見してみましょう。神はあなたを用いてくださります。そこで忘れてはならいないこと。それはもちろん感謝することです。あなたはあなたの中に隠されている偉大な宝に気づくでしょう。それを神様に差し出して主に用いていただこうではありませんか。

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