■―恵みの証し―
私がゴルフメーカーのプロ担当として2001年のマスターズに契約選手のサポートで行けたことは大変貴重な経験でした。当時通常ならば1泊30ドルほどのコースから100km以上離れたモーテルが大会期間中1泊150ドルほどに値上げされ仕方なく1週間そこから通いました。
そのマスターズで日本人選手が勝てるとは私の目が黒いうちにはないだろうなあと思っていたところ先日松山選手が最後は少しハラハラしながらも優勝したことは日本のゴルフ界、スポーツ界にとってそして現状のコロナ禍にある世の中に明るい光を届けてくれました。
マスターズはその大会準備、設営、運営、ホスピタリティーが「ゴルフの祭典」と呼ばれるのにふさわしいファーストクラスのものです。出場選手の数は他のメジャー大会より限定されているのですが選手に届く招待状は前年のクリスマスに届きます。コースの美しさは際立っていますがコース内の花は年によって気温が高いと大会期間中に満開になるように大会前に地表に氷を敷いて温度を調節します。売店、トイレなどの動線はその専門であるディズニーが担当します。
2000年初頭、道具の進化によりコースの距離延長を含め全面の芝の地下に温度調節システムを導入するコースの大改造をした際には250名いると言われる会員が経費負担したのですが会員に送られた費用負担のお願いの手紙には「白紙の小切手を送ってください」と記されていたということです。マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツが会員として認められるのに7年を要したというほどですから会員の人達の経済力だけではない懐の深さが伺えます。
前置きが長くなりましたがこのことを思った時私たち一人一人に最高の舞台を備えてくださっている神様に私自身どれだけお返しができているのだろうかと考えさせられました。マスターズの最終日は年によってはイースターサンデーと重なり優勝選手がインタビューで「イースターサンデーの今日ただ神の栄光を現すためにプレーしました」というコメントを残すことがありました。コロナ禍の状況下で縮こまりがちになりますが改めてこれからの私の人生の白紙の1ページ1ページに神様の物語を書いてもらうように委ねおまかせできるよう日々祈りを通して心がけていきたいと思います。(会堂献金のために西田先生に白紙の小切手を送ることができればそれも大いに祝福されるでしょうが)(笑)
「目がみたことのないもの、耳が聞いたことのないもの、そして、人の心に思い浮かんだことのないもの。神を愛する者のために、神の備えてくださったものは、みなそうである。」(コリントⅠ2:9)
(今西 俊夫)